ご利用案内

  • 定員:270名(満員の際は入場をお断りすることがあります)
  • 各回入れ替え制。
  • 開場は上映開始時刻の15分前です(混雑状況により開場時刻が早まることがあります)。
  • 記載の上映分数は当日のものと異なることがあります。
  • 作品により、プリント状態のよくないものがあります。あらかじめご了承ください。
  • 館内での写真撮影・録音・飲食・喫煙はできません。

【チケット販売時間のご案内】
◎朝の販売時間は 10:30~(12:30まで)※午前・午後の2回分とも販売します。
◎昼の販売時間は 13:30~(15:30まで)※午後1回分を販売します。


洋画特集―憧憬の欧州―

川崎市市民ミュージアムは、

フィルムを保存する収蔵庫を備えており、単なる消耗品と考えられてきた映画フィルムを、公共的な文化財として保存することを大きな目的としています。また、デジタル上映が主流となっている現在において、フィルムでの上映をできる限り継続していきたいと考えています。
今回は、ヨーロッパで製作された映画の中から、往年の名画として数多くの人の記憶に残る作品を35㎜フィルムで上映します。フランス・イタリア・ドイツ・北欧といった欧州の風景と、その中で繰り広げられる薫り高い物語を、映画館のスクリーンで愉しんでいただけたら幸いです。

定 員:270名(当日先着順・入替制/開場は15分前)
料 金:一般 600円、大学・高校生・シニア(65歳以上) 500円
小中学生・市民ミュージアム友の会会員 400円
スカラチケット(10枚綴り回数券) 4,800円
幼児、障害者手帳等をお持ちの方およびその介助者1名、被爆者手帳をお持ちの方 無料
*割引料金をご利用の方は、生徒手帳・学生証・各種手帳など、証明できる書類等を必ずご提示ください。

※10月14日(月・祝)はパブリックビューイング・プレイベントのため、映画の上映はありません。

2013年10月05日11:30~(105分)

フレンチ・カンカン[復元長尺版]

フランス/1954年/カラー/スタンダード/35mm/105分


製作+脚色+台詞+監督:ジャン・ルノワール


●原案:アンドレ=ポール・アントワーヌ●撮影:ミシェル・ケルベール●美術:マックス・ドゥーイ●音楽:ジョルジュ・ヴァン・パリス●編集:ボリス・ルウィン●衣装デザイン:ロジーヌ・ドラマール●振付:クロード・グランジャン●出演:ジャン・ギャバン、フランソワーズ・アルヌール、マリア・フェリックス、フィリップ・クレイ、ミシェル・ピコリ、エディット・ピアフ


◆1888年、パリ。興行師のダングラール(ジャン・ギャバン)は、場末のキャバレーで見た洗濯娘・ニニ(フランソワーズ・アルヌール)の踊りに魅せられ、店ごと買い取ってカンカン踊りを新しいショウとして売り出そうとするが、彼を巡って、店のスターであったローラ(マリア・フェリックス)とニニの間に恋の火花が舞い散って…。ルノワールが15年ぶりにフランスで手掛けた、故郷への愛情溢れる作品。

2013年10月05日14:00~(100分)

昼顔

フランス/1967年/カラー/ヴィスタヴィジョン・サイズ/35mm/100分


製作:ロベール・アキム、レイモン・アキム●原作:ジョセフ・ケッセル●脚色+監督:ルイス・ブニュエル●脚色:ジャン=クロード・カリエール●撮影:サッシャ・ヴィエルニ●美術:ロベール・クラヴェル●編集:ルイゼット・オートクール●出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン・ソレル、ピエール・クレマンティ、ジュヌヴィエーヴ・パージュ、ミシェル・ピコリ


◆外科医の夫と幸福な生活を送るセブリーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)だが、幼い頃の体験から性的な妄想にとらわれるようになり、良家の夫人が夫に内緒で売春をする家を訪れる。女主人から、真昼のひととき、つかの間の命を燃やす「昼顔」という名を与えられたセブリーヌの二重生活は満ち足りていたが、マルセル(ピエール・クレマンティ)という野獣のような男が現れて…。ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞。

2013年10月06日11:30~(89分)

勝手にしやがれ

フランス/1960年/白黒/スタンダード/35mm/89分


製作:ジョルジュ・ド・ボールガール●監修:クロード・シャブロル●原案:フランソワ・トリュフォー●脚本+監督+台詞:ジャン=リュック・ゴダール●撮影:ラウール・クタール●音楽:マルシャル・ソラル●編集:セシル・ドキュジス、リラ・ハーマン●出演:ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ、ダニエル・ブーランジェ、ジャン=ピエール・メルヴィル、アンリ=ジャック・ユエ


◆警官を殺してパリに逃げてきた自動車泥棒のミシェル(ジャン=ポール・ベルモンド)は、アメリカ人の恋人パトリシア(ジーン・セバーグ)とつかの間の自由を楽しむが、警察は彼を追いつめていく…。フランス、ヌーヴェル・ヴァーグの決定打と言わしめた記念碑的作品であり、映画の文法を軽々と覆したゴダールの手腕は映画界に大きな影響を与えた。

2013年10月06日14:00~(109分)

気狂いピエロ

フランス=イタリア/1965年/カラー/シネマスコープ・サイズ/35mm/109分


製作:ジョルジュ・ド・ボールガール、ディノ・デ・ラウレンティス●原作:ライオネル・ホワイト●脚本+監督+台詞:ジャン=リュック・ゴダール●撮影:ラウール・クタール●美術:ピエール・ギュフロワ●音楽:アントワーヌ・デュアメル●編集:フランソワーズ・コラン●出演:ジャン=ポール・ベルモンド、アンナ・カリーナ、グラツィエラ・ガルヴァーニ、ダーク・サンダース、サミュエル・フラー


◆『勝手にしやがれ』と並び、過激で刹那的な主人公たちのアナーキーな魅力に溢れたヌーヴェル・ヴァーグの代表作。金持ちの妻と無為な都会生活に退屈していたフェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド)は、パーティーの夜に再会した昔馴染みのマリアンヌ(アンナ・カリーナ)と一夜を共にするが、翌朝目覚めると彼女の部屋には死体があった…。

2013年10月12日11:30~(125分)

霧の中の風景

ギリシャ=フランス/1988年/カラー/スタンダード/35mm/125分


製作:エリック・ウーマン、ステファン・ソルラ●製作+原案+脚本+監督:テオ・アンゲロプロス●脚本:トニーノ・グエッラ、タナシス・ヴァルニティノス●撮影:ヨルゴス・アルバニティス●美術:ミケス・カラピペリス●音楽:エレニ・カラインドロウ●編集:ヤニス・チッチョプロス●出演:ミカリス・ゼーケ、タニア・パライオログウ、ストラトス・ジョルジョグロウ、エヴァ・コタマニドゥ、ヴァシリス・コロヴォス


◆ヴーラ(タニア・パライオログウ)と弟のアレクサンドロス(ミカリス・ゼーケ)は、まだ会ったことのない父親を探すため、アテネを発ってドイツを目指す。国境の存在も知らない幼い姉弟が旅路を通して、出会いと別れ、希望と失望、善悪を経験し、世界を知っていく様を、美しい映像詩として描き出した名作。

2013年10月12日14:15~(99分)

ミツバチのささやき

スペイン/1973年/カラー/ヴィスタヴィジョン・サイズ/35mm/99分


製作:エリアス・ケレヘタ●原案+脚本+監督:ビクトル・エリセ●脚本:アンヘル・フェルナンデス=サントス●撮影:ルイス・クアドラド●美術:アドルフ・コンフィーノ●音楽:ルイス・デ・パブロ●編集:パブロ・G・デル・アモ●出演:アナ・トレント、イザベル・テリェリア、フェルナンド・フェルナン・ゴメス、テレサ・ジンペラ、クエエティ・デ・ラ・カマラ


◆内戦終結後のスペインを舞台に、1人の少女が体験する現実と空想の交錯した世界を繊細に描き出した、寡作で知られるエリセの長篇第1作。6歳のアナ(アナ・トレント)が暮らす村に、移動映画館がやってくる。そこで『フランケンシュタイン』を見たアナは、姉のイザベル(イザベル・テリェリア)から、フランケンシュタインは怪物ではなく、村はずれの一軒家に住む精霊だと聞かされる…。

2013年10月13日11:30~(70分)

吸血鬼

フランス=ドイツ/1932年/白黒/スタンダード/35mm/70分


製作+脚本+監督+美術+編集:カール・テオドア・ドライヤー●原作:ジョセフ・シェリダン・レ・ファニュ●脚本:クリステン・ジュル●撮影:ルドルフ・マテ●音楽:ウォルフガング・ツェラー●出演:ジュリアン・ウェスト、モーリス・シュッツ、レナ・マンデル、シビル・シュミッツ、ジャン・ヒエロニムコ


◆夢想家であるアラン・グレイ(ジュリアン・ウェスト)は、あてもなく彷徨っているうちに、クルタンピエールというかつて吸血鬼に滅ぼされたという言い伝えのある村の宿屋に辿り着く。その時から彼は不思議なものを見るようになり…。初期のトーキー作品として三ヶ国語で製作され、複数のバージョンが残っている作品であり、撮影上の様々な工夫により生み出された幻想的な映像は今日に至るまで賞賛を浴びている。

2013年10月13日14:00~(74分)

スリ

フランス/1959年/白黒/スタンダード/35mm/74分


製作:アニー・ドルフマン●脚本+監督:ロベール・ブレッソン●撮影:レオンス・H・ビュレル●美術:ピエール・シャルボニエ●音楽:J・B・リュリ●出演:マルタン・ラサール、マリカ・グリーン、ペルグリ、ピエール・エテ、フィリップ・マーリー


◆生まれつき手先が器用な貧乏学生のミシェル(マルタン・ラサール)は、スリを繰り返すうちにプロから見込まれ、組織的な犯罪に手を染めていく。手のクロース・アップの連鎖でスリの行為を鮮やかに切り取った手法と、職業俳優を使わないブレッソンの特徴が、緊張感のある画面を見事に作り出している。

2013年10月19日11:30~(186分)

山猫

イタリア=フランス/1963年/カラー/シネマスコープ・サイズ/35mm/186分


製作:ゴッドフリード・ロンバルド●原作:ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサ●脚本+監督:ルキノ・ヴィスコンティ●脚本:スーゾ・チェッキ・ダミーコ、パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ、エンリコ・メディオーリ、マッシモ・フランチオーザ●撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ●美術:マリオ・ガルブリア●音楽:ニーノ・ロータ●編集:マリオ・セランドレイ●出演:バート・ランカスター、アラン・ドロン、クラウディア・カルディナーレ、リナ・モレリ、パオロ・ストッパ


◆1860年春、腐敗した貴族支配からの解放を目指す統一戦争下のイタリア。“山猫”の紋章を持つシチリアの名門貴族・サリーナ公爵(バート・ランカスター)は自らの終焉を感じていた。一方革命軍に参加する甥のタンクレディ(アラン・ドロン)は、負傷した目を療養中に村長の娘・アンジェリカ(クラウディア・カルディナーレ)と出会い、恋に落ちる。カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品。

2013年10月20日11:30~(232分)

旅芸人の記録

ギリシャ/1975年/カラー/スタンダード/35mm/232分


製作:ヨルゴス・パパリオス●脚本+監督:テオ・アンゲロプロス●撮影:ヨルゴス・アルバニティス●美術:ミケス・カラピペリス●音楽:ルキアノス・キライドニス●編集:タキス・ダヴロプロス、ヨルゴス・トリアンダフィルー●出演:エヴァ・コタマニドゥ、ペトロス・ザルカディス、ストラトス・パヒス、キリアトス・カトリヴァノス


◆ギリシャ全土を巡業する旅芸人の一座を通して、彼らが演じる神話の世界と現代を繋ぎ、1939年から1952年にわたるギリシャの圧政、占領、反乱という歴史を浮かび上がらせた作品。アンゲロプロスの作品を特徴づける遠景からの長回しによって、画面の中に時間が凝縮される。昨年、撮影中の交通事故により不慮の死を遂げた彼の代表作として名高い。


※途中休憩が入ります。

2013年10月26日11:30~(96分)

嘘つきヤコブ

東ドイツ/1974年/カラー/ヴィスタヴィジョン・サイズ/デジタル上映/96分


●脚本:ユーレクベッカー●脚色:ゲルト・ゲリッケ●監督:フランク・バイヤー●撮影:ギュンター・ホッフマン●音楽:ヨアヒム・ヴェッツラウ●編集:リタ・ヒラー●出演:ヴラスティミール・ブロドスキー、エルヴィン・ゲショネック、ヘンリー・ヒュプヒェン、ブランシェ・コメレル


◆戦争末期、ナチス占領下にあるユダヤ人ゲットーに暮らすヤコブは、ソ連軍の進撃を伝えるラジオのニュースを耳にするが、誰にも信じてもらえず、思わず禁制のラジオを持っていると嘘をついてしまう。その日以来住民たちの間には希望が芽生えるが、ヤコブは皆を失望させまいとさらなる嘘を重ねることに…。ベルリン映画祭で銀熊賞(男優賞)を受賞。


※この作品のみデジタルでの上映となります。

2013年10月26日13:15~

トークショー

<東ドイツとヨーロッパの映画史をめぐって>


ゲスト:ラルフ・シェンク博士(DEFA財団理事長)、筒井武文(東京藝術大学映像研究科教授)


※無料

2013年10月26日14:45~(93分)

アギーレ/神の怒り

西ドイツ/1972年/カラー/スタンダード/35mm/93分


製作+脚本+監督:ヴェルナー・ヘルツォーク●撮影:トーマス・マウホ●特殊撮影:ミゲル・バースケイス●音楽:ポポル・ヴー●編集:ベアテ・マインカ=イェリングハウス●出演:クラウス・キンスキー、ヘレナ・ロホ、ルイ・グエッラ、デル・ネグロ、セシリア・リヴェーラ


◆1560年、伝説の黄金郷であるエル・ドラドを目指して、スペインの征服者たちがアマゾンの奥地を目指していた。厳しい自然に阻まれ食料も底をつき、内部崩壊していく探検隊の中で、分遣隊副官・アギーレ(クラウス・キンスキー)は次第に狂気に駆られていく。『タイム』誌が選ぶ<歴代映画100選>に選出。

2013年10月27日11:30~(100分)

荒野の用心棒

イタリア=スペイン=西ドイツ/1964年/カラー/シネマスコープ・サイズ/35mm/100分


製作:ハリーコロンボ、ジョージ・パピ●原作:黒澤明、菊島隆三●脚色+監督:セルジオ・レオーネ(ボブ・ロバートソン名義)●脚色:ヴィクトル・アンドレス・カテナ、ハイメ・コマス・ギル●撮影:マッシモ・ダラマーノ(ジャック・ダルマース名義)●美術:チャールズ・シモンズ●音楽:エンリオ・モリコーネ(ダン・サヴィオ名義)●編集:ボブ・クイントル●出演:クリント・イーストウッド、ジャン・マリア・ヴォロンテ(ジョニー・ウェルズ名義)、マリアンネ・コッホ、ホセ・カルヴォ、マルガリータ・ロサーノ


◆無法者が横行する1872年のニュー・メキシコに現れた凄腕のガンマン(クリント・イーストウッド)は、町を牛耳る2つの勢力を反目させて、両派を始末しようと画策する…。監督のレオーネは偽名で黒澤明の『用心棒』を無断でリメイクしたが、大ヒットしたために事態が明るみになり、東宝から訴えられたといういわくつきの作品。本作の成功が幕開けとなってマカロニ・ウエスタンが量産されるようになった。

2013年10月27日14:00~(78分)

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ

フィンランド=スウェーデン/1989年/カラー/ヴィスタヴィジョン・サイズ/35mm/78分


製作:クラウス・ヘイデマン●脚本+監督:アキ・カウリスマキ●脚本+出演:サッケ・ヤルヴェンパー、マト・ヴァルトネン●撮影:ティモ・サルミネン●音楽+出演:マウリ・スメン●編集:ライヤ・タルヴィオ●出演:マッティ・ペロンパー、カリ・ヴァーナネン、レニングラード・カウボーイズ


◆時代錯誤ないでたちでツンドラ地方を拠点に活動するレニングラード・カウボーイズは、悪徳マネージャー・ウラジミール(マッティ・ペロンパー)のもと、アメリカでの成功を夢見てポルカを引っ下げニューヨークへ向かう。だが彼らに与えられた仕事は、メキシコで行われる結婚披露宴での演奏だった。巨大なキャデラックを購入し、流行りのロックンロールを本で勉強しながら、彼らの珍道中が始まる!