2015年12月21日

初めての試み「ソーマトロープをつくろう!」(ワークショップグループ)

11月22日(日)、ワークショップグループ初の試みとなる「ソーマトロープ」を実施しました。

 

この企画は、ボランティアメンバーである小林さんが、定期的に実施しているゾートロープよりも簡単で、市民ミュージアムが多く収蔵する映像などの原理を伝えるワークショップとして面白いのではないか、と提案したものです。

ソーマトロープとは、今から200年ほど前にイギリスで考案されたおもちゃです。厚紙の両面に異なる絵を描き、両端に紐を取り付けます。紐を持って素早く振り回すと、回転することで両面の絵が交互に見え、視覚の残像効果によって1つの絵のように見えます。例えば、表に鳥、裏に鳥かごを描くと、鳥かごの中に鳥がいるように見えます。

 

当日は、いつもの集合時間より少し早めに集まり、メンバーで試作を作りました。
その結果、横に紐で引くタイプだと裏表の絵を上下逆転にして描かないとうまくいかないことなどを踏まえ、今回のワークショップでは、上下に輪ゴムを配し、それを引っ張る形にして実施することにしました。

 

裏表の絵を上下逆転

 

表面

 

裏面

 

開始時間になると徐々に子ども達が集まりはじめ、子ども17名、大人11名の方が作品作りに挑戦しました。

 

子ども17名、大人11名の方が作品作りに挑戦

 

単純に平面に描けばいいというお絵かきとは勝手が違います。
2枚の絵がクルクル回転して1枚の絵として見えるようになった時に、この部分は裏の絵のここに見えてくるから・・・と、少し描き進めると光にかざして頭のなかで完成のイメージを膨らませます。

 

頭のなかで完成のイメージを膨らませます

 

手で作業をして、頭のなかで考えて、アイディアを出し、また描き足す。

 

薄紙を厚紙にのりで貼り、パンチで穴を開け、輪ゴムを通して完成です。

 

できたー!!! 見えたー!!!という歓声は皆が笑顔になる一瞬です。
子ども達の発想には、いつも驚かされます。今回もたくさんの傑作が生まれました。

 

できたー!!!

 

材料もシンプルで、作業をしだすと面白いことから、1つ完成すると「次はこうしたい」と2〜3個の作品を作る方が多かったです。

 

帰りの時には、今回のサイズで自宅でも作りやすいような手順表のプリントを渡しました。

 

初回でしたが、ソーマトロープは大成功。今後もワークショップグループの定番になりそうです。
ハサミなども使わないので、ミュージアムの外に赴いて実施するアウトリーチ活動でもやりやすいかもしれません。

 

次回は2月に実施予定です。
大人の方は横バージョンの上下逆転の絵の理解も早いので、横向きの試作品も増やしておきたいと思います。

 

(ワークショップグループ 中橋)

 

*2014年3月までのボランティア活動の様子は、こちらでご覧いただけます。

http://ameblo.jp/kawasakimuseum2010/