2015年11月12日

『巨大カメラをつくろう!②』(ワークショップグループ)

9月20日(日)13時より、ワークショップグループ「巨大カメラをつくろう!」の活動がありました。
これまでの活動で使用してきた巨大カメラは、少々傷みもでてきたため、今回のイベントで来館者と一緒に新しいものを制作し、今後の活動に活用して行こうという趣旨のもと、「巨大カメラをつくろう!」の実施を決めました。さらに、既存の巨大カメラに入る体験コーナーと、ピンホールカメラの制作コーナーも設置しました。

 

【巨大カメラ制作コーナー】
事前に職員の方に、材料(黒いプラスチックの段ボール、ガムテープ、トレーシングペーパー)の用意と段ボールを各パーツにカットするところまでやってもらいました。
当日は、それらを正確につなぎ合わせ、ガムテープで貼っていくという作業です。正確さが要求される作業なので、まずは職員の指示にしたがい、職員2名、ボランティア2〜3名で作業を行ないました。
来館した子どもたちは、ピンホールカメラ制作や巨大カメラ体験を楽しんでいたので、その間、我々大人だけの作業になっていました。30分を過ぎたころから、ピンホールカメラ制作、巨大カメラ体験を終えた子どもたちがやってきて、作業に参加しました。

 

子どもたちが作業に参加

 

男の子、女の子7〜8人の子どもたちは、作業よりも巨大な箱で遊ぶ方に興味が注がれたようでした。箱型になった段ボールの中に5〜6人で入り込み、ふたを閉められて真っ暗になるのを喜んでいました。巨大な箱は、子どもたちにとっては秘密の隠れ家のような面白い場所だったのでしょう。
それでも職員が子どもたちを上手に誘導し、ところどころ手伝いをして、立派な巨大カメラが出来上がっていきました。途中、「木村伊兵衛写真賞40周年記念展」を担当した林学芸員が立ち寄り、その様子を微笑ましく見守ってくれました。
ほぼ完成した巨大カメラを外の光が入りやすい窓際まで運び、子どもたち5〜6人がまたまた中に入ったので、像が上手く写っているかどうかを確認してもらいました。巨大カメラの中で、ワイワイと賑やかな声が鳴り響いていました。

 

「小屋に入ろう!」

 

「巨大カメラをつくろう!」の企画が、いつのまにか「小屋に入ろう!」と化してしまった感もぬぐえませんが、こうして新しい巨大カメラが誕生しました。
プラスチック素材なのでかなり頑丈で、黒色の本体には格好よさも加わっています。
これからのワークショップグループの活動で、大いに活用することが期待されます。

 

(ワークショップグループ 中嶋)

 

【ピンホールカメラ制作コーナー】

 

ピンホールカメラとは、カメラの原理を極めて原始的な方法で再現したものです。
トイレットペーパーの芯に薄い紙を貼ります。その芯を黒い紙で覆い、光を遮断します。ただし、筒底にピンホール状の小さな穴を一つ開けます。
一点に集約された光は、トイレットペーパーの芯に貼った薄紙をスクリーンとして、外界を映像に写します。

 

ピンホールカメラとは、カメラの原理を極めて原始的な方法で再現したもの

 

とても、わずかな、わずかな映像です。本当に一所懸命、眼を凝らしてやっと見ることができます。でも、真っ暗な中に、外の世界が見えた時、ちょっと感動します。そして、更に眼を凝らすと、カメラと同じように上下が反転して映っているのです。

 

眼を凝らしてやっと見ることができます

 

ピンホールカメラは、ミュージアムボランティアの新企画のワークショップでした。
事前に準備日を設け、手順確認や材料製作をしました。当日は、慌てることもなく順調な活動ができました。

 

今回は50名程の来館者がピンホールカメラ製作を体験し、この小さな映像の不思議に興味を持ってもらえたように思います。

 

50名程の来館者がピンホールカメラ製作を体験

 

これからも、ワークショップグループの新コンテンツとして取り組んでいけると確信しました。

 

(ワークショップグループ 小林)

 

*2014年3月までのボランティア活動の様子は、こちらでご覧いただけます。

http://ameblo.jp/kawasakimuseum2010/