2015年10月29日

『他団体へのガイド対応』(博物館部門展示ガイド)

9月初旬に博物館展示に関する団体向けガイドの依頼がミュージアムにあり、博物館部門展示ガイドグループで対応することになりました。
団体名「川崎の歴史と文化を識る会」(市民自主企画講座)から、博物館展示資料の全般にわたって40分程での見学の依頼です。講座受講生40名、団体企画委員10名。

 

10月9日(金)、13時~13時40分にミュージアム博物館展示室に於いてガイドを行いました。
総勢50名を2班に分けて、1班は江原が、2班を青木が担当し、2名の職員(真砂・豊村課長)にサポートをお願いしました。

 

総勢50名

 

通常、第2、第4日曜日に実施している「博物館展示室みどころガイド」は、三角縁神獣鏡の古鏡体験コーナーも含めた数点を30分程で見て廻っています。
来館者と対話をしながら、楽しく深みのあるガイドを行っています。

 

今回40分程で博物館展示室の全体を見学するため、民俗、原始、古代、中世・近世1、近世2、近代・現代の6つの各ブースを、1ブース10分弱で廻ることから、概要的な解説とならざるをえませんでした(事前に2人でガイドポイントの打ち合わせを行いました)。
2グループがガイド途中でバッティングしないように、1班は、民俗⇒原始⇒古代⇒中世・近世1⇒近世2⇒近代・現代という時系列的な行程で解説を行い、2班は、近代・現代⇒近世2⇒民俗⇒原始⇒古代⇒中世・近世1という行程で実施しました。

 

つのブースを2つのグループで

 

主なガイド内容は、①「民俗」では、河童、セエノカミのおこもり小屋、御神酒枠、的祭り、獅子舞、雨乞いの龍たち、②「原始」では狩猟採集の縄文時代ジオラマ、子母口貝塚とその出土資料、草創期から晩期にいたる縄文土器形式の流れ、③「古代」では、古墳時代から律令制に絡んで、馬絹古墳ジオラマ、白山古墳出土品、影向寺出土品の文字瓦、橘樹郡衙ジオラマ。

 

「民俗」~「古代」

 

④「中世・近世1」では、荘園に関しての稲毛本荘検注目録と紙背文書、鰐口、二ヶ領用水絵図、溝口水騒動明細帳、王禅寺村絵図(けわいめん谷となど)、⑤「近世2」では、街道を行きかう人々のジオラマ、川崎宿模型と万年屋の奈良茶飯、浪花講の看板など。⑥「近代・現代」では、東日本で初めて走った大師電気鉄道模型、浅野総一郎らによる川崎臨海部埋立地の拡大、溝口郵便局の発足とはがきの消印、川崎空襲など、でした。

 

「中世・近世1」~「近代・現代」

 

通常のガイドでは、来館者と対話をしてその反応を見ながらのガイドで、「自分たちで見て廻るより、とてもよく理解ができました。もう一度来てみたいと思います」という好意的で満足度の高い感想を受けることが多かったと思います。
今回は多くの展示資料を40分程という制約のなかで廻ったので、一方通行的なガイドとなりました。十分に満足のいくガイドであったかどうか、不安な気持ちとして残りました。

 

このようなガイドにも拘わらず、見学したみなさんは説明に耳を傾け、ガイドの途中や終了時にも質問が出されたほど、熱心でした。
「とても参考になりました」「とても勉強になりました」という感想をもらいありがたく思いました。

 

も見学したみなさんはとても熱心に耳をかたむけてました

 

ミュージアムが初めてという方が多いと聞いたので、「この見学をきっかけに、是非ミュージアムの博物館展示室に興味を覚えてもらい、何度でも足を運んで学んでください」という言葉で結び、本日のガイドを終了しました。
今後も、このような機会があれば、積極的に対応したいと思います。

 

(博物館部門展示ガイドグループ 青木)

 

*2014年3月までのボランティア活動の様子は、こちらでご覧いただけます。

http://ameblo.jp/kawasakimuseum2010/