2015年09月04日

ちぎり絵の絵日記(ワークショップグループ)

8月9日日曜日、夏休み真っただ中のワークショップ。
プログラムは「ちぎり絵の絵日記」です。
さて、今日はどれほどの方が参加されるのかと、いささかドキドキ。
ふたを開けてみれば、前回に引き続き大盛況で、参加者総数は66人、うち子どもたちは36人でした。

 

参加者総数は66人で大盛況!
参加者総数は66人で大盛況!

 

ちぎり絵の台紙は、いわゆる絵日記形式になっています。台紙の上半分が絵のスペース、下半分が日記を書くスペースになっていて、我々ボランティアには懐かしいもの。
まずは、この台紙や色紙、糊、鉛筆などを作業テーブルに並べて準備は播但。
周囲を見渡すと、14時開始を前に、今か今かと待っている親子連れが、すでに3組。
開始まもなく、作業テーブル3つが、ほぼ満席になりました。この状況を見てテーブルを追加しましたが、これもすぐに満席。

 

何組かの親子は、学校指定の絵日記用紙を持参し、ちぎり絵で夏休みの宿題をやっていました。海に行った日のこと、花火をしたこと、様々な絵日記が出来上がっていきます。

 

ちぎり絵で夏休みの絵日記
ちぎり絵で夏休みの絵日記

ちぎり絵で夏休みの絵日記
ちぎり絵で夏休みの絵日記

 

お母さんたちがちぎり絵を創作される光景を目にしました。
親しい母親同士のテーブルでは、よもやま話に花が咲きつつも、手元ではちぎり絵が進んでいます。「こうしてちぎり絵をしながら話していると、気が休まるわ」とのこと。ちぎり絵プログラムの意外な側面を発見しました。

 

絵日記作りが終わった子どもたち
絵日記作りが終わった子どもたち

 

さて、絵日記作りが終わった子どもたちや、作るのに飽きた子どもたちが逍遥展示空間を走り回っています。常設展示の大きなオブジェ作品によじ登ろうとしている子たちには注意が必要です。しかし、叱るのはいかがなものでしょうか。そこで、この機をとらえて対話による作品鑑賞を、この子たちに対して挑戦してみました。

 

福田繁雄作のオブジェ(※1)に登ろうとしていたお子さんたちは、「この人、逆さまだね」「こっちの人は身体が床に沈んでいる。重いから?」「この人、頭、痛そう」・・・こんな風に様々な感想を言い始めます。そして子どもたちの視線は上へと向かいます。「一番上の人たちは、どこへ行くの?」。それぞれ口々に言います。わずかな時間でしたが楽しいひと時でした。
一方、3歳くらいの女の子が寄ってきて私に言います。「あそこに虫がいる。ほら、あそこ」。彼女は逍遥空間の壁面にあるオブジェ(※2)を指差しています。「あそこにもいる」。このお子さんは、壁面にある何かを次々に発見して、それを私に伝えるのがとても楽しそうです。ミュージアムでワークショップをすることの意味を、この子から教えられました。

 

「あそこに虫がいる。ほら、あそこ」
「あそこに虫がいる。ほら、あそこ」

 

今回のワークショップは、いつもより1時間長い2時間枠で実施しました。時間が長い分、子どもたちとのコミュニケーションが増えた気がしました。

 

ボランティアメンバーは5名と前回より少なめでしたが、急きょ参加者が増えたので助かりました。職員の協力は豊村課長、鈴木さん、真砂さんの3名でした。

 

(ワークショップグループ 山中)

 

※1福田繁雄作のオブジェ「テーマ:時間、タイトル名:2001・2002・2003
※2ジョン・ディビスのオブジェ「テーマ:自然、タイトル名:乾季」

 

*2014年3月までのボランティア活動の様子は、こちらでご覧いただけます。

http://ameblo.jp/kawasakimuseum2010/