2014年09月02日

横尾忠則肖像図鑑 内覧会

8月9日(土)、「横尾忠則肖像図鑑」のボランティア・友の会対象内覧会に参加しました。
横尾忠則のポートレイトに焦点を当てた企画展です。
10時30分に企画展示室1に集合、今回の参加者はボランティア8名・友の会2名でした。
解説は平井学芸員です。この日の平井学芸員、横尾忠則デザインの洋服という出で立ちで、気合十分です。

時代を彩る様々なスターを描いてきた横尾忠則。高倉健さん、原節子さん、最近では井川遥さん、また今回の企画展のポスターにも使われているビートルズ…と華やかな顔ぶれの作品の数々が展示されていました。
ちなみに企画展のポスターは横尾忠則が「落下するビートルズ」を今回のために再コラージュした作品だそうです。なぜ魚を持っているかは実際の絵を見ると分かりますよ!

 

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今回一番目を引いたのは瀬戸内寂聴さんのエッセイ『奇縁まんだら』の挿絵と「作家」シリーズです。
『奇縁まんだら』は瀬戸内寂聴さんが生涯出会った様々な文化人との思い出を綴った思い出録で、瀬戸内さんが語る人物たちの肖像を描いたものです。全部で193点ありました。
「作家」シリーズは222点からなる明治以降の文学史に登場する主要な作家の肖像画を描いた作品です。瀬戸内寂聴さんの『奇縁まんだら』の挿絵制作をきっかけに始まったそうです。

 

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挿絵とシリーズもの両作品とも、数百点からなるのでその数にまず驚きました。また、描き方や技法が一点一点異なっているので、時間を忘れて見てしまいました。モノクロから奇抜な色、デフォルメされたものなど、様々なスタイルで描かれています。
教科書で見たことのある人物が、横尾の手によって洗練されたイメージに生まれ変わっていました。
「メディアに流布したイメージを再生産することで大衆を引き付ける」、これは現代芸術家の特徴だそうです。

 

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現代芸術は難しいイメージがありましたが、平井学芸員の解説により、理解しながら楽しく作品を鑑賞することできました。
「横尾忠則肖像図鑑」は9月23日(火・祝)まで開催しています。
皆さんも是非、足をお運びください。様々な「顔」がお待ちしています!

 

(イベントサポートグループ 大木)

 

*2014年3月までのボランティア活動の様子は、こちらでご覧いただけます。

http://ameblo.jp/kawasakimuseum2010/