2016年03月04日

平成27年度 他館ボランティア研修

平成28年2月13日(土)10:00~15:00、恒例となった他館ボランティア研修に参加しました。今回は「横浜みなと博物館」に、職員1名、ボランティア17名で訪問しました。

 

「横浜みなと博物館」を訪問
 

 

「横浜みなと博物館」は、みなとみらい地区の日本丸メモリアルパーク内にあり、運輸省の航海練習帆船だった「日本丸」が目印になっています。「日本丸」の景観を妨げないように大部分が地下になっていて、風景のなかに溶け込んでいます。
「日本丸」は船体整備工事のため臨時休館でしたので、残念ながら乗船はできませんでしたが、石造りのドックに浮かぶ姿は青空に映えてとても素敵でした。

 

 

午前中、横浜みなと博物館の展示案内ボランティア活動について、学芸員やボランティアの方々との交流会がありました。

 

学芸員やボランティアの方々との交流会
 

 

横浜開港150周年記念事業で横浜港をテーマに、2009年4月にリニューアルオープンし、12月に展示案内ボランティア、翌年春には教育活動ボランティアも活動を開始されたそう
です。

 

展示案内ボランティアは、①博物館の展示概要を紹介する(3~5分程度)②展示の見どころを案内する(30分~50分程度)③展示の全体を案内する(1時間程度)の基本ガイドを通して、博物館のファンやサポーターを増やすことに貢献しているそうです。

 

教育活動ボランティアは、①船に関する折り紙をする「楽しい折り紙教室」②赤レンガ倉庫や日本丸を組み立てる「ペーパークラフト教室」を担当。作業が効率よく進むよう、独自のカッターを考案するなどの工夫を重ね指導をしているとのことでした。この取り組みはファミリー層にとても評判がよく、リピーターの増加にも繋がっているそうです。

 

その後、「川崎市市民ミュージアム」側の活動についての概要を説明し、意見交換も行いました。

 

外国人観光客や全国からの来館者が多い「横浜みなと博物館」と「川崎市市民ミュージアム」には立地条件の違いがあります。しかし、ボランティア活動をする上での接客マナーや日々の研鑚、来館者に楽しんでもらい博物館のファンになってもらえるように努力するという点では、共通していると感じました。

 

午後は、5~6人のグループになって、常設展示のガイドを聴講しました。

 

「横浜港の歴史」ゾーンでは、開港以来150年の横浜港の発展の様子が紹介されています。
ペリー来航の様子を表わした大きなジオラマを双眼鏡で覗き、ペリーが乗った船を探すコーナーや江戸時代の帆かけ舟、豪華な貨客船、大型タンカーなど様々な船の模型が目を引くように展示され、それぞれの船の仕組や働きが、子供たちにも分かり易く楽しく学べるようになっていました。

 

横浜港の歴史がよくわかりました
 

 

幕末の開港、大さん橋建設、船でゆったりと時間をかけて海外を旅する時代、関東大震災の甚大な被害からの立ち直り、敗戦によるアメリカ軍の接収とその後の復興、高度成長期から今日に至るまで、様々な情勢の変化に対応してきた横浜港の歴史がよくわかりました。

 

「横浜港の再発見」ゾーンは港の仕組や役割を、模型やタッチパネルで学べるようになっていました。
操船シミュレーターは順番待ちができるほどの大人気でした。横浜港をリアルに再現したCG映像は、天気や昼夜の設定ができるようになっています。私たちも順番待ちをして挑戦しました。

 

操船シミュレーター
 

 

 

本当に操船しているような不思議な感覚
 

 

荒れた海に設定したときには船酔いしそうになり、設定を夜にすると港は幻想的な美しい風景に変わり、本当に操船しているような不思議な感覚でした。無事目的地に到着できたので「航海達成認定証」がもらえました。

 

土曜日に行われている「楽しい船の折り紙教室」にも参加しました。
図を使って分かり易く教えてもらい、お蔭で「船」やちょっと難しい折り方の「錨」も制作することができました。童心に戻りとても楽しいひと時でした。

 

楽しい船の折り紙教室
 

 

折り紙の「船」
 

 

今回、横浜みなと博物館のボランティア活動をはじめ、横浜港について理解を深めることができ、本当に充実した1日となりました。

 

(博物館展示ガイドグループ 田中恵子)

 

*2014年3月までのボランティア活動の様子は、こちらでご覧いただけます。

http://ameblo.jp/kawasakimuseum2010/