2022年08月10日

【教育普及】展覧会関連イベント「竹のボールをつくろう!」を開催しました

夏休みが始まって最初の日曜の7月24日に、川崎市大山街道ふるさと館にて「竹のボールをつくろう!」を開催しました。このイベントは、同館で開催中の展覧会「のぞいてみよう昔のくらし-昭和から平成へ-」(川崎市市民ミュージアム主催)の関連企画です。小学3年生から6年生の参加者が、遊び道具を手作りすることで「昔のくらしをのぞいてみる」ことを目的に、竹ひごを使った手のひらサイズのボールづくりにチャレンジしました。

会場風景
<たくさんの方にご参加いただきました>

竹のボールづくりを指導してくれるのは、民具製作技術保存会(民技会)のみなさん。なかでも竹細工グループに所属する精鋭(!)の5名の方に協力をいただきました。

竹製かざぐるま
<受付の竹製かざぐるまは、もちろん民技会さん製作です>

導入は竹についてのお話。真竹(まだけ)、孟宗竹(もうそうちく)…竹には種類があること、約120年に一度だけ花を咲かせ、そして枯れてしまうことなどを教えてもらいます。その後、さっそく竹のボールづくりにチャレンジ。今回は6本の竹ひごを使って編んでいくのですが…見守っていると、かなり難しそう。霧吹きで竹に水分を与えて柔らかくしたり、保護者の方の力も借りながら、丸い形に編み進めていきます。

慎重に編み進めます
<竹ひごにシールを貼ったり、クリップで留めたりして慎重に編み進めます>

最初は時間内に完成するか心配していましたが、ボールはどんどん完成していきました。完成した参加者は、「ガリガリ」や「けん玉」などの遊びにトライ。いずれも竹で作られたものです。はじめて手にするおもちゃに子どもたちは大興奮。テレビゲームとはまた違う楽しさがあるようです。

「ガリガリ」に夢中の子どもたち
<「ガリガリ」に夢中の子どもたち。上手に先端のプロペラを回す>

さらに、竹を切ったり割いたりするデモンストレーションも実施。渡された竹に鼻を近づけて「いいにおい」とにっこりする子どもたち。大人は気がつきにくい、わずかな感覚にも彼らは敏感なのだな、そしてこれが遊びにつながっていくのだなと、しみじみしてしまいました。

竹をまっすぐ割くのは難しい
<竹をまっすぐ割くのは難しい!>

イベントの最後、ボールづくりが難しいと感じた参加者に挙手してもらいました。ほとんどの参加者がバッと手を挙げました。確かに難しかったかもしれません。でも昔の子どもたちは、こうやって難しいながらも遊び道具を手作りして遊んできたはずなのです。もしかすると、作ること自体が遊びだったかもしれません。今回のイベントで、それを少しでも体感してもらえていたらうれしいです。

上手にできました
<上手にできました>
教育普及部門:奈良本



イベントアーカイブページ      https://www.kawasaki-museum.jp/event/26026/
企画展「のぞいてみよう昔のくらし」 https://www.kawasaki-museum.jp/exhibition/26009/