2019年09月07日

【教育普及】「青写真ワークショップ」を行いました!

8月12日(月・祝)、写真家の井上雄輔さんを講師にお迎えして、青写真を作るワークショップを行いました。
市民ミュージアムには、収蔵品として写真や映画のフィルムがたくさんあります。
それに関連して、写真を作るワークショップを開催しました。
「青写真」は1840年頃にイギリスで発明された手法で、紫外線を当てると青色になる薬剤を紙に塗り、その上に文字や物を乗せて影を写し取って作品を作ります。
現在、写真といえばデジタルカメラやスマートフォンによる撮影が一般的ですが、青写真は「物の影を写し取る」という写真の基本的な原理を体験できます。

参加者は5組のご家族。小学生と、そのお父さん・お母さんが参加してくださいました。
まずは、井上先生が1日の流れと青写真の仕組みについて説明。

▲紙の種類や道具の使い方について教えてくれます。


▲説明が終わったら早速スタート。透明なフィルムに、自由に絵や文字を書きます。

書き終わったら、紙に薬剤を塗って、ドライヤーで乾燥させます。

▲薬をたくさん塗ってしまうと乾かす時にムラができてしまうので、注意が必要です。

塗り終わったら、絵や文字を書いたフィルムを載せて紫外線に当てます。午前中は曇り空だったため、紫外線が出る装置(井上先生の手作りです!)を使って薬を反応させました。

▲こちらが手作りの装置。白い箱の内部に蛍光灯が設置されており、薬剤を塗った紙を入れて紫外線に当てることができます。

▲紫外線に当てる前の状態の紙。薬剤が染み込み、黄色くなっています。


▲装置に入れること30分。紫外線に反応して紙が青く変わっています。
最後に水で洗って、紙の表面に残った薬剤を落として完成!

▲紫外線に当てた時間は同じでも、薬の塗り方や選んだ紙の種類によって、少しずつ色の異なる仕上がりになりました。

お昼休憩をはさみ、午後からは色々な素材を使って作ります。
折紙を好きな形に切ったり、クリップやビーズなどを乗せてデザインを考えます。

▲晴れたので、外に出て紫外線に当てているところ。黄色い紙が、あっという間に青く変わりました!


▲作業の途中で、井上先生がお家で作る方法も教えてくださいました。専用の薬剤があれば、手軽に作ることができるそうです。

最後に、子供達に一番気に入った作品を見せてもらい、がんばったところや工夫したところを発表してもらいました。完成品は、お家に飾ったり、おじいちゃん・おばあちゃんに残暑お見舞いとしてプレゼントするそうです。さわやかな色合いの青写真は、猛暑の中でも涼しさを感じさせてくれそうですね。

これからも、ミュージアムでは写真や映像に関連する様々なワークショップを行う予定です。開催が決まり次第ホームページ等でお知らせしますので、興味のある方はぜひご参加ください!

教育普及担当 杉浦