犬塚 勉 風景が芸術になる

開催予定
企画展示室2 / 2019年10月12日-2019年12月15日

《梅雨の晴れ間》1986年 アクリル・キャンバス 個人蔵
《ブナ》1988年 アクリル・キャンバス 個人蔵
《林の方へ》1985年 アクリル・板 個人蔵
《ブナの森を訪れて》1988年 アクリル・板 個人蔵
《6月の栗の木の下より》1986年 アクリル・キャンバス 個人蔵
《縞リスの食卓》1987年 アクリル・キャンバス 個人蔵
《森の昼食》1987年 アクリル・キャンバス 多摩信用金庫蔵

犬塚勉いぬづかつとむ(1949-1988)は、川崎市に生まれ、豊かな自然の残る西多摩郡稲城村(現・稲城市)で少年時代を過ごしました。小学校時代に見た三沢川の光景が描きたいという思いから画家を志し、東京学芸大学に進学。大学院修了後は、中学校の美術教師をしながら、画家となることをめざしていました。

しかし、ようやく独自の画風を確立した矢先に、38歳の短い生涯を谷川岳で終えています。志半ばながら、犬塚の遺した作品は、遺族によって大切に保管されました。そして没後20年にあたる2009年7月にNHKの『日曜美術館』で作品が紹介されると、“犬塚の風景画” は一躍注目され、いまなお多くの人を魅了し、愛され続けています。
特定の場所を精密に描いた犬塚の作品は、精緻に再現された風景画でありながら、観る人それぞれの記憶の中に残るある日の光景を想起させ、懐かしささえ感じさせます。

本展では、犬塚勉の画家としてのはじまりから、画風を確立させた晩年の5年間の作品を中心に100点を展示し、画家・犬塚勉の足跡をたどります。また、会期中には東海大学学芸員資格課程の学生と協力したワークショップを行い、犬塚のさらなる魅力に迫ります。



*10月20日(日)中原区民祭の日、11月1日(金)開館記念日は、観覧料が無料になります。

展示構成

第1章 青の時代

学生時代から写実的な風景画を確立するまでの初期の作品と多摩丘陵を描いた作品を紹介します。

第2章 自然を描く

1984年6月以降の緻密に再現された風景画から、犬塚が愛してやまなかった山を描いた作品までを展示します。



《6月の栗の木の下より》1986年 アクリル・キャンバス 個人蔵

第3章 衝撃的な風景を求めて

切り株、尾瀬、渓谷、ブナ等をモチーフとし、単なる再現ではなく、人の心に響く自然を描こうとした晩年の作品を紹介します。



《縞リスの食卓》1987年 アクリル・キャンバス 個人蔵


関連プログラム

関連上映「山に魅せられた男たち」

本展の開催に連携し、当館の収蔵品から、山の壮大な美しさに魅せられた男たちをテーマにした作品を上映します。

  • 10月12日(土) 11:00『南米パタゴニア探検 大氷河を行く』、14:00『火まつり』
  • 場所:1F映像ホール/定員:270名/当日先着順/自由席/入替制
  • 詳細は上映ページにてご確認ください。
ギャラリーツアー
  • ①10月26日(土)②12月7日(土) 各日14:00~
  • 場所:2F企画展示室2/要観覧券/当日直接会場へ
みる・きく・えがく 犬塚勉のまなざしに触れる

大学生がつくった鑑賞キットをつかって、一緒に犬塚勉の作品を見て、実際に絵を描くワークショップです。
一人で鑑賞するのとはまた違った視点から作品を鑑賞できます。

  • ①10月27日(日) ②11月9日(土) ③11月10日(日) 各日13:00~16:00
  • 場所:1F逍遥展示空間/協力:東海大学/定員:各回30組/無料/当日直接会場へ
ベビーカーツアー
  • 11月21日(木)11:45~(30分程度)
  • 場所:2F企画展示室2/対象:0歳~未就学児とその保護者/定員:6組/要観覧券/イベントページより要事前申込(抽選)
  • 申込期間:10月1日(火)~11月10日(日)
対話型鑑賞ツアー「オシャベリ鑑賞会」
  • 11月23日(土)14:00~
  • 場所:2F企画展示室2/協力:アート・コミュニケータ東京/定員:20名/要観覧券/イベントページより要事前申込(抽選)
  • 申込期間:10月1日(火)~11月13日(水)

年譜

1949年 10月15日 犬塚忠次、洋子の四男として川崎市(現在の中原区)に生まれる
1956年 東京都南多摩郡稲城村(現・稲城市)に転居。多摩丘陵と多摩川の自然に囲まれて育つ
1961年 東京都立世田谷工業高等学校附属中学校に入学
1964年 東京都立世田谷工業高等学校に入学
1970年 東京学芸大学に入学
1974年 東京学芸大学大学院に進学
1976年 東京都町田市立鶴川第二中学校美術科教論として赴任
1979年 竹花陽子と結婚
1980年 東京都多摩市立北豊ヶ丘小学校図工専任教論として転任。北海道での取材をもとに《塗り込められた記憶A》を第48回独立展に出品して入選する
1984年 《ひぐらしの鳴く》第20回神奈川展入選
1985年 《林の方へ》第1回多摩総合美術展入選
1986年 《梅雨の晴れ間》第2回多摩総合美術展入選
1987年 《山の暮らし》第1回多摩秀作美術展入選。東京都八王子市立川口小学校図工専任教諭として赴任。同時に、多摩の団地から東京都西多摩郡五日市町(現・あきる野市)の養沢に転居。《森の昼食》第3回多摩総合美術展佳作。《私の夏休み》第23回神奈川県展入選
1988年 《ブナの森からⅠ》第4回多摩総合美術展大賞

9月23~26日 谷川連峰赤谷川本谷から平標山へ向かう途中、悪天候のため遭難。 エビス大黒ノ頭にて力尽き永眠