2017年01月07日

 『ミュージアムボランティア フォローアップ研修』に参加して

12月10日(土)午後開催の「平成28年度 ミュージアムボランティアフォローアップ研修」に参加しました。

 

13時から開催された新規登録者対象の研修は、参加者が4名と少なかったですが、この半年間を振り返り、皆さんの感想に耳を傾けました。

 

その後の全ボランティア対象研修では、20名以上の方が参加されていました。
最初は、濱崎学芸員による「(映画フィルム)未整理室、ミニホール見学」です。地下1階に降りて行くと、つんと鼻をつく臭いがしてきました。映画フィルムの劣化による酢酸臭です。

 

元は神奈川県立図書館が所蔵していた16mmフィルムの山!太平洋戦争後にGHQ指導のもと、全国に普及した教育用映画他、各種フィルムが所狭しと棚に溢れていました。

 

この後、3階のミニホールへ移動、講演「16mm映写機の仕組みと古いフィルムの活用」を聴きました。

 

講演「16mm映写機の仕組みと古いフィルムの活用」

 

昭和30 年代の映画を2本、「楽しい食事」(家庭の食事マナー)、「女子社員教育」(企業の社員教育)を鑑賞しました。30年代生まれの私には、とても懐かしく、つかの間のタイムスリップです。

 

昭和30 年代の映画を鑑賞  

昭和30 年代の映画を鑑賞  

 

昭和に撮影された大量のフィルム、個人が撮影した8mmフィルムも含めて、昭和の時代検証用にきちんと保存しようとする濱崎学芸員の思いがよく伝わる「未整理室案内」、「講演」でした。

 

次は、高橋学芸員による講演「ミカリバアサンと一つ目小僧 -川崎のコト八日伝承をさぐる-」です。
出だしは、博物館部門、民俗担当の高橋学芸員が市民ミュージアムに勤めるようになったキッカケを話され、聴講者を惹きつけます。
今回のテーマ、初めて聞く内容ですが、とても興味深く、時間が経つのも忘れてしまいました。

 

高橋学芸員による講演「ミカリバアサンと一つ目小僧 -川崎のコト八日伝承をさぐる-」

 

「一年の節目となる12月8日と2月8日は、コト八日の中で特別な日(コトハジメ、コトオサメ)、コトの神(来訪神)を迎える日、この神は災厄を自在に操れる強い神で、丁重に迎え無事お帰り頂くことで、一年の安泰を得る」というお話です。
この「コトの神」が、「ミカリバアサン(または一つ目小僧)」です。
すこし怖い、でも愉快な妖怪と結びついて続いてきたこの伝承を聴いて、博物館の民俗分野に対する興味が湧きました。
最後に、10月16日に開催された大盛況のボランティアデー報告、パルス8号(最終号)原稿依頼等の連絡、教育普及担当課長から締めの挨拶がありました。

 

初のボランティアとして、展示ガイド(美術館部門)グループに登録し、「アートみどころガイド」に手探りでチャレンジした2016年は、私にはとても思い出深い1年となりました。

 

(展示ガイド(美術館部門)グループ 山元)

 

*2014年3月までのボランティア活動の様子は、こちらでご覧いただけます。

http://ameblo.jp/kawasakimuseum2010/