2016年10月26日

「旅する人びと」の内覧会に参加して

10月8日(土)から11月20日(日)まで開催されている企画展「旅する人びと」の内覧会が、開催日の初日にありました。館外は土砂降りでしたが、ボランティアなど5名が参加しました。

 

企画展「旅する人びと」の内覧会
&nbsp:

 

200点に及ぶ出展数でしたが、「プロローグ:自由な旅の萌芽」、「第一章:旅の移動手段」、「第二章:旅への誘い」、「第三章:旅へ出発」、と鑑賞しやすく区分・展示されていました。
佐藤学芸員の淀みない解説に聞き惚れ、気がつくといつの間にか75分(AM11:00~PM00:15)が経過していました。

 

佐藤学芸員の淀みない解説
 

 

1601年~1943年の342年の年月は、日本の社会体制・文化が大きく変化した時代だったということが、旅の内容・形式・制約などの展示資料から採ってみることができます。「公務中心の旅」、「遊山の旅は稀だった」という時代から、やがて「信仰の旅」の増加へ。その後「観光や湯治といった私用の旅」が顕在化し始め、交通手段の発展と共に、「国内外への地域の旅」や「旅する日程の拡大」が進んでいったことが良くわかります。

 

人の知恵と文化を体験した見ごたえのある企画展
 

 

当時の国内外の旅人が残した貴重な日記、書物、絵画なども、素晴らしい保存状態で展示されていました。また、旅人が使った旅道具も陳列され、中でも方位磁石を使った「日時計」にはビックリポンでした。

 

キャプションに記載されている「二十文」などの貨幣価値について、「現在の価値に換算するとOO円」とか「もりそば○枚分に相当」などの解説が追記されていたら、展示資料をもっと身近に感じることができたのではと思いました。

 

人の知恵と文化を体験した見ごたえのある企画展(内覧会)でした。

 

(博物館部門展示ガイドグループ 島谷)

 

*2014年3月までのボランティア活動の様子は、こちらでご覧いただけます。

http://ameblo.jp/kawasakimuseum2010/