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活動レポート

越田乃梨子トーク

今日は「歪んだ瞬間」展に出品している現代作家、越田乃梨子さんのトークがあり、進行をつとめさせていただきました。

越田さんは一つの現場を二つのカメラで捉え、最終的にその二つの映像をつなぎ合わせ、奇妙に歪んだ空間の映像作品を作る方です。作品は、どういう構造になっているのか、見ているとだんだん分かってくるようになっていて、とても面白いのです。本展のアンケートを見ても、すごい人気がうかがえます。

トークでは、本展キュレーターの平井、当館スタッフ、最後には観客の方もまじえて次のような質疑応答がありました。

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―越田さんは「メディアアーティスト」?

「メディア」に意識的、という意味ではそうでもあるかもしれませんが、私が使っているのはカメラとシンプルな合成くらいなので、自分では映像を作っている者と思っています。

―越田さんは、テクノロジーが先にあって、その向こうに表現がある作家とは違うように思います。先に世界観があって、それをテクノロジーで実現しているように見えます。

それは違います。もちろん作りたい世界観というのは常にありますが、それと同時にやはりカメラがあって、このテクノロジーで何ができるか、ということから発想することが多いです。古典的なアーティストのイメージのように、あるパッションを何らかの形で見せたい、というよりは、「映像だからこそできること」をおもしろがって作っています。

―映像の中に出てくるパフォーマーには、細かく指示を出すのですか?

いえ、この場のしくみを説明して、まずはパフォーマーに自由に動いてもらいます。その後に全体の構成を決めて、本番テイクは2回か3回くらい。

―ご自分では出演なさらないのですか?

自分で出演する場合もありますよ。ただプロのパフォーマーではなく素人なので、動きのアドリブがききません。なので自分が出るときは機械的な動作を淡々とすることが多いです。

―このようなしくみの作品を、実際にインスタレーションで見せる作家もいると思います。でも越田さんは映像という完全な作品として見せるのですね。

はい。インスタレーションにして、カメラを設置して、観客が実際にこの空間の中に入るというのも、もちろん面白いとは思いますが、それだけではただのシステムの提示になってしまう恐れがありますので。そこまで観る人に丸投げはできないなと。そのシステムを発想したからには、それにぴったり合う内容も責任をもって映像として作り上げたいと思っています。


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最後の質問には、世界観をしっかりと作りこんで、観客に届けたいという意志が感じられますよね。でも最初のほうの質疑応答にもあるように、先に届けたいものが自分の中にあって、それを表現しているというよりは、ビデオカメラという技術の可能性に寄り添っているところもある。このあたりに、越田さんの作家性があらわれているように思いました。
越田さんの作品、すごく面白いです。本展はいよいよ今月17日(日)までです。お見逃しなく!!

以前ギャラリートークを聴いてくださったお客様が、今日、また来てくださっていました(嬉しかった)。
本日ご来場いただきました皆様、そして越田さん、今日はどうもありがとうございました!

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(美術館 金澤韻)

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