桃屋のTVCM 「三木のり平のアニメシリーズ」
[食卓に映し出された“昭和”と日本の生活文化]
を是非見て下さい。
桃屋のTVCM 「三木のり平のアニメシリーズ」がご覧いただけます。
子供の頃、今では伝説の舞台と言われているようですが「雲の上団五郎一座」という喜劇を、父親に連れられて見にいきました。榎本健一が座長役で(私が見にいった時は名前だけでもう出演していなかったように記憶していますが)、当時の人気喜劇役者たちが多数出演し、東京宝塚劇場の年末恒例公演だったようです。越路吹雪も出ていましたね。
その中の劇中劇「源氏店」で、どちらが「切られ与三」でどちらが「こうもり安」だったかはもうおぼろですが、八波むと志と三木のり平の絶妙な掛け合いに、抱腹絶倒とにかく笑いがとまらない状態であったことが鮮烈な記憶として残っています。
さて、その昭和を代表する喜劇役者である三木のり平、「何はなくても江戸むらさき」のきめぜりふがなつかしい桃屋のTVCMで、1958年から今に至るまで(何と50年!!)ずっとキャラクターとして登場し続けています(現在、声の方はご長男の小林のり一氏がつとめられています)。
川崎市市民ミュージアムにはこの桃屋TVCMシリーズが収蔵されています。これは1993年、㈱桃屋さんから「のり平アニメ」シリーズ放送開始35周年を記念して、「教育と研究のためにお使い下さい」と一括して寄贈されたものです。
2006年8月に川崎市市民ミュージアムと慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(慶大DMC機構)とが共同研究の覚書を交わし、その後、DMC機構は市民ミュージアムが所蔵する桃屋TVCMシリーズ全218点のデジタル化を進め、うち124本を、昨年10月よりDMC機構が独自に運営する動画配信サイト「VOLUMEONE」で試験公開しています。
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[食卓に映し出された“昭和”と日本の生活文化]のサイトは、慶大DMC機構が中心となり、川崎市市民ミュージアム、東京都歴史文化財団などで構成する実行委員会が文化庁の委託を受けて構築したものです。「VOLUMEONE」で公開されたCMから「昭和の食卓」をキーワードに50本を厳選してオンライン上で展観し、戦後日本の生活文化の変遷を日本ばかりでなく世界の人たちにも知ってもらおうというものです。
のり平キャラクターの軽妙洒脱な所作やその語り、昭和のノスタルジーというところだけでも十分に楽しめますが、日本の高度なアニメーション技術が既にこの時代に発揮されていたことも興味深く、さらに戦後の食文化、風俗、流行、社会事象、広告などの様々な側面で研究に値する内容を秘めています。TVCMの歴史資料としての価値を改めて考えさせるものでもあります。
収蔵品をいかに公開、有効活用して多くの人々と共有化していくかは美術館・博物館の恒常的な課題です。市民ミュージアムの活動では映像分野がひとつの柱となっていますが、映像作品はそれを見るためには何らかのハードが必要、あるいは劣化を伴うなどの問題を抱えており、公開のハードルは結構高いものがあります。そういった意味で今回このような形で収蔵品がネット公開されることは、課題解決の大きなステップであり、また収集品の有効活用による社会への還元に結びついて行くと考えています。
という能書きはひとまずおいて、ご覧になって下さい。理屈抜きでおもしろいです。
