特別展示 岩崎貴宏 Out of Disorder

   / 2014年02月15日-2014年03月30日

Out of Disorder(Kawasaki series)より

 岩崎貴宏は、歴史的な建築を地上の実像と水面に映った虚像を一体化し、変容させながら、空間感覚を揺さぶる《リフレクション・モデル》のシリーズや日常品から鉄塔など構造物を作り出す《アウト・オブ・ディスオーダー》のシリーズを制作しています。

 今回の展示は川崎市をモチーフにした《アウト・オブ・ディスオーダー》の新作となりますが、このシリーズは大規模な展示とは反対に、その小ささ故に見る人に驚きを与え、展示空間に一緒にいる人に目配せしたり、ツイッターやフェイスブックなどで、見ていない人たちに知らせたくなる作品なのです。近年、台中ビエンナーレ(2013年)やインド(2014年)での展示など、海外での発表が目立つのも、その表現に誰もが作品と接する喜びを素直に感じられるからでしょう。

 川崎市には工業立国であった日本を支えた臨海部、現在、大規模な再開発地域が進む武蔵小杉など、それぞれの地域に時代の変化を象徴する構築物を見ることができます。岩崎貴宏は川崎の風景とこうした変化にご自身の原風景を重ね合わせていましたが、今回の新作も私たちに2014年という時代の新たな一側面を発見させてくれるでしょう。

場所:1階 エントランスホール

岩崎貴宏 略歴
1975年 広島県生まれ
2003年 広島市立大学芸術学研究科博士後期過程修了
2005年 エジンバラ・カレッジ・オブ・アート大学院修了
【主な個展】
2012年「メタフレーズ・シーナリー」アラタニウラノ、東京
2011年「ノン・ローカリティー」ナッサウシャー・クンストフェライン・ヴィースバーデン、ドイツ
【主なグループ展】
2013年「第4回アジア芸術ビエンナーレ」国立台湾美術館、台中 、台湾 「trans×formーかたちをこえる」国際芸術センター青森(2014年ニューデリー、インドへ巡回)
2012年「第7回アジア・パシフィック・トリエンナーレ (APT7)」ギャラリー オブ モダンアート、クイーンズランド アート ギャラリー、ブリスベン、オーストラリア 「Glance, Object, Symbol」パレドトーキョー、パリ、フランス
2011年「ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR-世界はどこまで知ることができるか?ー」横浜美術館、横浜
2009年「日常のスペクタクル 第10回リヨンビエンナーレ」シュークリエール、リヨン、フランス 「いざ、船内探険!吉宝丸」展 広島アートプロジェクト2009、広島市環境局中工場、広島

特別展示 岩崎貴宏 Out of Disorder

会場
  
期間
2014年02月15日-2014年03月30日
観覧料
無料
主催
川崎市市民ミュージアム 特定非営利活動法人オープン・ミュージアム・プロジェクト